
賃貸に住んでいて、突然給湯器が壊れてしまったら…それってかなり困りますよね。毎日のお風呂に入れないのはもちろん、「銭湯に行くしかないの?」「この費用って誰が払うの?」って、頭の中がぐるぐるしてしまうかもしれませんね。
実は、こういった状況でどう対応すればいいか、意外と知らない方が多いんです。風呂代(銭湯代)は請求できるのか、家賃は減額されるのか、修理費用は誰が負担するのか…気になることが山積みですよね。
この記事では、賃貸物件で給湯器が故障してお風呂が使えなくなった場合に、風呂代の請求や家賃減額についての基本的な考え方から、実際に取るべき行動まで、やさしく丁寧に解説していきます。読み終えるころには「まず何をすればいいか」がきっとスッキリするはずです。
結論:修理費用は大家負担、風呂代は「家賃減額」で対応されることが多い

最初に結論をお伝えしますね。
賃貸物件に備え付けられている給湯器が、経年劣化や通常の使用による故障で壊れた場合、修理・交換費用は原則として大家さん(貸主)の負担です。入居者さんが自腹を切る必要は基本的にありません。
そして、給湯器の故障でお風呂が使えない期間については、銭湯代をそのまま全額請求するというよりも、家賃の減額という形で調整されるケースが多いとされています。
「風呂代を請求したい」という気持ちはとてもよくわかりますが、実務の世界では家賃減額での対応が一般的なんですね。もちろん、状況によっては銭湯代の補償が認められる可能性もありますので、詳しく一緒に見ていきましょう。
なぜ大家さんが修理費用を負担するの?法律的な理由を解説

大家さんには「修繕義務」がある
賃貸物件における大家さんと入居者さんの関係は、法律でしっかりルールが決まっています。民法601条などに基づき、大家さんは賃貸物件を「使用できる状態」に保つ義務を負っています。これを「修繕義務」と呼びます。
つまり、もともと備え付けられている給湯器が壊れた場合、大家さんはそれを修理・交換する責任があるんですね。入居者さんが自分で壊したわけではない、自然な経年劣化や通常使用による故障であれば、なおさら大家さんの義務が発生します。
2020年の民法改正で「家賃減額」が明確化された
2020年4月に施行された改正民法(民法611条)では、借主に責任がない理由で設備の一部が使えなくなった場合、使用不能な部分に応じて賃料が当然に減額されると明確に定められました。
これは非常に重要なポイントです。以前は「減額を請求できる」という表現だったのが、改正後は「当然に減額される」という形になったんですね。つまり、入居者さんが特別に申請しなくても、法律上は自動的に減額が発生するという考え方になっています。
銭湯代の全額補償は「自動的に認められるわけではない」
「じゃあ、銭湯に行った分のお金は全部もらえるの?」という疑問、自然ですよね。
残念ながら、銭湯代の全額補償が自動的に認められるわけではないとされています。大家さんが速やかに修理を手配していて、やむを得ない理由で少し時間がかかっているような場合には、銭湯代まで当然に補償されないこともあるんですね。
実務上は、「銭湯代を別途請求する」よりも、「お風呂が使えなかった日数に応じて家賃を減額してもらう」という形での調整が多いとされています。
家賃の減額の目安はどのくらい?
「どのくらい減額してもらえるの?」というのも気になりますよね。法令上の固定基準があるわけではないのですが、複数の実務解説では家賃の10%前後の減額や、故障から3日程度の免責期間を目安として挙げるものが見られます。
ただし、これはあくまで実務上の目安であり、契約内容や物件の状況、大家さんの対応速度によっても変わってきます。「うちの場合はどうなる?」と思ったら、まずは管理会社や大家さんに相談してみるのが一番ですね。
実際にこんなケースが!具体的な事例で理解を深めよう

ケース①:給湯器が壊れて1週間お風呂が使えなかったAさんの場合
Aさんは賃貸マンションに住んでいて、冬のある朝、突然お湯が出なくなりました。管理会社に連絡したところ、部品の取り寄せが必要とのことで、修理まで約1週間かかることに。
この期間、Aさんは近所の銭湯を利用しました。後日、管理会社に「銭湯代を補償してほしい」と相談したところ、お風呂が使えなかった7日間分の家賃減額という形での対応となりました。家賃の一部が翌月の賃料から差し引かれたんですね。
銭湯代の「実費」そのものが返ってきたわけではありませんでしたが、家賃の減額という形で実質的な補償を受けることができたケースです。
ケース②:修理が3週間以上かかってホテル代も争点になったBさんの場合
Bさんの場合、給湯器の交換が必要で、メーカー在庫の問題から修理完了まで3週間以上かかってしまいました。
この場合、家賃減額はもちろん、「銭湯代だけでなく、一時的な宿泊費(ホテル代)も補償の対象になり得るのでは?」という話し合いになったとされています。修理の遅延が長引くケースでは、生活への影響が大きくなるため、補償の範囲も広がってくる可能性があるんですね。
もちろん最終的な判断は交渉次第ですが、「泣き寝入りしなくていい」という心強い事例かもしれませんね。
ケース③:入居者さん自身の過失で壊れてしまったCさんの場合
Cさんは誤った使い方で給湯器を故障させてしまいました。この場合は少し事情が変わってきます。
入居者さんに過失がある場合、修理費用は入居者さんの負担になる可能性があるんですね。家賃減額についても、自分の不注意による故障なら認められにくくなります。
「自分が壊したのかどうか判断できない…」という場合は、まず管理会社に正直に状況を説明して、確認してもらうことが大切です。
ケース④:近くに銭湯がなくてシャワーも使えないDさんの場合
Dさんは地方の物件に住んでいて、近くに銭湯がなく、代替の入浴手段がほとんどない状態でした。
こういった場合、代替入浴手段の有無も補償判断に影響するとされています。近くに銭湯がある場合とない場合では、入居者さんへの影響度が大きく変わってきますよね。代替手段がない・難しい状況であれば、その事実も含めて大家さんや管理会社にしっかり伝えることが重要です。
給湯器が壊れたら最初にすべき行動チェックリスト

「じゃあ実際に壊れたら何をすればいいの?」というところも、一緒に確認しておきましょうね。
ステップ①:まず管理会社・大家さんへ連絡する
給湯器の故障に気づいたら、できるだけ早く管理会社または大家さんへ連絡しましょう。連絡が遅れると、「なぜすぐに報告しなかったの?」というトラブルになることもあります。
また、連絡した日時・伝えた内容・相手の返答を必ず記録しておくことが大切です。後から「言った・言わない」の問題になるのを防ぐためにも、メールやLINEなど文字で残る手段を使うとよいかもしれませんね。
ステップ②:故障の状況を詳しく伝える
連絡の際には、以下のことを伝えるとスムーズです。
- いつから使えなくなったか
- どんな症状か(お湯が出ない、エラーコードが出ているなど)
- お風呂・シャワー・台所など、使えなくなっている範囲
- 復旧の見込みをいつ頃教えてもらえるか
情報が具体的であればあるほど、対応もスムーズになりますよね。
ステップ③:使用できない期間を記録する
お風呂が使えない期間、銭湯に行った日付や費用も記録しておきましょう。後から家賃減額や補償の話し合いをする際に、客観的な証拠として役立ちます。
ステップ④:家賃減額について相談する
修理が完了した後、または修理中に、「お風呂が使えなかった期間の家賃について相談したい」と管理会社や大家さんに伝えてみましょう。いきなり強い言葉で要求するよりも、「相談したい」「確認させてください」という柔らかいスタンスで話し始めるのが、スムーズに進むコツかもしれませんね。
まとめ:給湯器故障の風呂代は「家賃減額」で対応が基本
ここまでの内容を整理してみましょう。
- 修理・交換費用は原則として大家さん負担(入居者さんに過失がない場合)
- お風呂が使えない期間は、家賃が減額される可能性がある(民法611条)
- 銭湯代の全額を実費請求するのは難しいケースもあり、実務では家賃減額での対応が多い
- 家賃減額の目安は家賃の10%前後、免責3日程度とする実務解説が見られる(あくまで目安)
- 修理が長引く場合は銭湯代・ホテル代も含めた補償が争点になることもある
- まずは管理会社・大家さんへの連絡と記録が最優先
「泣き寝入りしなきゃいけないの?」って不安に思っていた方も、法律的な仕組みを知ると少し安心できたのではないでしょうか。
給湯器の故障はこちらが望んだことではないですし、生活への影響も大きいですよね。だからこそ、自分の権利をきちんと理解して、冷静に行動することがとても大切です。
もし「管理会社に言いにくい…」と感じている方も、まずは軽い気持ちで「確認したいことがあるのですが」と一言連絡してみるところから始めてみてください。きっと状況が動き出しますよ。
それでも解決しない場合や、大家さんが対応してくれない場合は、各地の消費生活センターや弁護士への相談も選択肢の一つです。一人で抱え込まずに、使える窓口をどんどん活用してくださいね。あなたさんの日常が、一日も早く快適に戻ることを願っています。