給湯器のヘッダー方式って何?

給湯器のヘッダー方式って何?

新築やリフォームを検討していると「ヘッダー方式」という言葉を耳にすることがありますよね。

給湯器の配管工法として注目されているヘッダー方式ですが、一体どんな仕組みなのか、今までの配管と何が違うのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

シャワーを使っている時に誰かが台所で水を使うと、急に湯量が変わってびっくりした経験、きっとありますよね。

実は、こういった日常のちょっとした不便を解消してくれるのが、このヘッダー方式なんですね。

この記事では、給湯器のヘッダー方式について、その仕組みやメリット、従来の方式との違いまで、分かりやすく解説していきます。

給湯器のヘッダー方式は快適な暮らしを実現する配管システム

給湯器のヘッダー方式は快適な暮らしを実現する配管システム

給湯器のヘッダー方式とは、給湯器の近くにヘッダー(分岐ユニット)を設置して、そこから各設備へ独立した配管を一本ずつ直接つなぐ配管システムのことなんですね。

従来の先分岐方式と比べて、安定した湯量漏水リスクの低減といったメリットがあるとされています。

平成12年頃から広く採用されるようになり、2000年代以降に建てられた住宅では、ヘッダー方式が採用されている可能性が高いと言われているんですね。

なぜヘッダー方式が注目されているの?

なぜヘッダー方式が注目されているの?

そもそもヘッダーって何なのか

ヘッダーとは、給湯・給水の配管を1本の幹線から複数の系統に分岐させるための部品のことを指します。

給湯器から送られてくる熱いお湯を、このヘッダーで分けて、キッチンや洗面所、お風呂、トイレなど、家中の水回りに送る仕組みになっているんですね。

ヘッダーには主に3つのタイプがあるとされています。

  • ヘッダー内蔵型:給湯器本体の中にヘッダー機能が組み込まれているタイプ
  • ヘッダー外付け型:給湯器の近くに別途ヘッダーを設置するタイプ
  • 単独ヘッダー:給湯器とは別に配管用ユニットとして設置するタイプ

どのタイプを選ぶかは、住宅の間取りや設備の配置によって変わってくるかもしれませんね。

従来の先分岐方式との大きな違い

ヘッダー方式を理解するには、従来の「先分岐方式」と比較するのが一番分かりやすいかもしれません。

先分岐方式(従来の配管方法)

先分岐方式は、給湯器から伸びる配管を途中の継手(ジョイント)で分岐させながら、各設備へつないでいく方式なんですね。

例えるなら、大きな道路から枝分かれして小さな道に入っていくような感じでしょうか。

この方式のメリットは、配管の本数が少なくて済むため、施工コストが比較的安いという点です。

ただし、デメリットもいくつかあるんですね。

  • 複数の蛇口を同時に使うと、水量や湯量が変化しやすい
  • 継手部分が多いため、漏水のリスクが高くなる
  • 配管や継手が劣化したときに、どこが原因なのか特定しにくい
  • 修理の際に壁や床を壊さなければいけないこともある

ヘッダー方式(新しい配管方法)

一方、ヘッダー方式は、ヘッダーを起点として各設備まで樹脂管を独立した1本の配管でつなぐ方式です。

例えるなら、駅から各家庭へ個別に専用道路がつながっているようなイメージかもしれませんね。

各系統が独立しているため、複数の蛇口を同時に使っても水量変化が小さいというのが最大の特徴なんです。

継手が少ないので漏水リスクも低く、トラブルが起きたときにも原因系統を特定しやすいとされています。

ただし、配管の本数が増えるため、材料費や施工費がやや高くなるというデメリットもあるんですね。

省エネ性能への注目が高まっている

最近では、環境への配慮や光熱費の節約という観点から、ヘッダー方式の省エネ性能にも注目が集まっているんですね。

国土交通省の技術資料によれば、配管での熱損失はヘッダー方式が約10%、先分岐方式が約15%とされていて、ヘッダー方式の方が配管全体での熱ロスが少ないというデータが示されているんです。

お湯が給湯器から蛇口に届くまでに冷めにくいということは、それだけ無駄なエネルギーを使わずに済むということですよね。

さらに「新即湯ヘッダー方式」という、より高い省エネ性を持つ新しいシステムの開発も進んでいるとされています。

暖房システムとの相性も良い

ヘッダー方式は、床暖房や温水暖房との相性も良いと言われているんですね。

暖めたい部屋だけに温水を送ることができるので、無駄なく効率的に暖房できるんです。

最近では、ヒートショック対策や浴室暖房、脱衣室暖房など、快適性や健康を重視した設備とセットでヘッダー方式が採用される傾向があるとされています。

特に冬場、お風呂場と脱衣所の温度差でヒヤッとした経験、ありますよね。

そういった問題も、ヘッダー方式と暖房システムを組み合わせることで解決できるかもしれません。

ヘッダー方式の具体的なメリットを見てみましょう

ヘッダー方式の具体的なメリットを見てみましょう

水量・湯量が安定して快適に使える

ヘッダー方式の一番のメリットは、やはり水量や湯量が安定しやすいという点ではないでしょうか。

例えば、あなたがシャワーを浴びている最中に、家族の誰かが台所で水を使い始めたとしても、ヘッダー方式なら水量の変化が小さく快適に使えるとされているんですね。

これは、ヘッダーから各設備まで独立した配管になっているため、他の場所で水を使っても影響を受けにくいからなんです。

朝の忙しい時間帯など、家族みんなが同時に水回りを使うときでも、ストレスなく使えるのは嬉しいですよね。

漏水リスクが少なくて安心

ヘッダー方式では樹脂管を使用し、継手の数が従来方式よりも大幅に少ないんですね。

継手が少ないということは、それだけ漏水の可能性がある場所が減るということです。

さらに、樹脂管は銅管や鉄管のように腐食することがほとんどないため、長期的に見ても漏水トラブルの心配が小さいと評価されています。

水漏れって、発見が遅れると大変なことになりますよね。

床や壁が濡れて腐ってしまったり、階下への水漏れで賠償問題になったりすることもあるので、リスクが低いのは大きなメリットだと思います。

メンテナンスがしやすい

万が一、配管にトラブルが起きたとしても、ヘッダー方式ならメンテナンスがしやすいというメリットがあるんですね。

ヘッダー方式では「さや管」という保護管の中に樹脂製の配管を通す構造になっているんです。

配管が劣化したときでも、さや管はそのまま残して、中の樹脂管だけを引き抜いて交換できるとされています。

つまり、壁や天井を大きく壊さずに修理できるケースが多いということなんですね。

リフォーム費用も抑えられますし、工事期間も短くて済む可能性が高いので、将来的なことを考えても安心かもしれません。

衛生的で結露もしにくい

樹脂管は錆びないので、衛生的に安心というメリットもあります。

金属製の配管だと、どうしても経年劣化で錆が発生して、水質に影響が出る心配がありますよね。

その点、樹脂管なら長期間使用しても錆びる心配がないんですね。

また、さや管の中の空気が断熱の役割を果たすため、給水管での結露や給湯管での熱損失を抑える効果も期待できるとされています。

結露って放っておくとカビの原因にもなりますし、建物の劣化にもつながるので、これも嬉しいポイントではないでしょうか。

省エネで光熱費も節約できる可能性

先ほども触れましたが、ヘッダー方式は配管での熱損失が少ないため、省エネ効果が期待できるんですね。

お湯が給湯器から蛇口に届くまでに冷めにくいということは、給湯器が余分にお湯を沸かす必要がないということです。

その分、ガス代や電気代の節約につながる可能性があるんですね。

また、捨て水(蛇口からお湯が出るまでに捨てる水)の量も減らせるとされているので、水道代の節約にもなるかもしれません。

環境にも家計にも優しいというのは、長く住む家にとって大切なポイントですよね。

まとめ:ヘッダー方式で快適な住環境を

給湯器のヘッダー方式は、ヘッダーという分岐ユニットから各設備へ独立した配管を一本ずつつなぐ配管システムのことなんですね。

従来の先分岐方式と比べて、水量や湯量が安定する、漏水リスクが低い、メンテナンスがしやすい、衛生的で省エネ効果も期待できるといった、たくさんのメリットがあるとされています。

初期費用はやや高くなるかもしれませんが、長期的に見れば快適性や安心感、ランニングコストの面でメリットが大きいと言えるのではないでしょうか。

特に、家族が多くて朝晩に水回りが混雑するご家庭や、床暖房などの暖房設備を導入したい方、将来のメンテナンスのしやすさを重視したい方には、ヘッダー方式がおすすめかもしれませんね。

新築やリフォームを検討されている方は、ぜひ設計士さんや工務店さんに「ヘッダー方式にしたい」と相談してみてはいかがでしょうか。

すでに家を建てている方でも、給湯器の交換タイミングで配管方式を見直すことができる場合もあるそうですよ。

毎日使う水回りだからこそ、快適に使える設備を選びたいですよね。

あなたとご家族が、毎日気持ちよくお湯を使える住環境を手に入れられるよう、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。