給湯器の落とし込みとは?

給湯器の落とし込みとは?

お風呂にお湯を張るとき、浴室の蛇口から直接お湯を出していませんか?

もしかしたら、あなたのご自宅の給湯器は「落とし込み」タイプかもしれませんね。

「落とし込み」という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。

給湯器を交換しようと業者さんに連絡したら「お宅の給湯器は落とし込みですね」と言われて、よくわからなくて困ってしまった、という声もよく聞きますよね。

この記事では、給湯器の「落とし込み」とは何なのか、どんな特徴があるのか、追い焚き機能との違いなどを、やさしく丁寧にご説明していきますね。

きっとこの記事を読み終わる頃には、ご自宅の給湯器のことがよくわかって、今後のメンテナンスや買い替えの判断にも役立つと思いますよ。

給湯器の落とし込みとは、蛇口からお湯を流し込む方式のこと

給湯器の落とし込みとは、蛇口からお湯を流し込む方式のこと

給湯器の「落とし込み」とは、浴槽の上の蛇口からお湯を"落として"湯船にためる方式のことなんですね。

この方式を採用しているのが「給湯専用給湯器」で、単純にお湯を作るだけの単機能の給湯器なんです。

追い焚き機能・循環機能・高温差し湯機能は備えていないシンプルなタイプですね。

浴槽のお湯張りは自分で蛇口を開けて行い、お湯が冷めたら浴槽の水を抜くか、設定温度を高くして再び蛇口を開けてお湯を継ぎ足すという使い方になります。

つまり、お風呂場でお湯を「落とし込んで」浴槽に溜める、というイメージから「落とし込み」と呼ばれているんですね。

実は業界では「落とし込み」という言葉が二つの意味で使われているんですよ。

一つは今お話しした「蛇口からお湯を落としてためる給湯方式」としての意味、もう一つは「追い焚きや差し湯機能を持たない給湯専用単機能給湯器という機器の種類」としての意味があるんです。

ガス給湯器・灯油ボイラー・電気温水器など、さまざまな種類の給湯器がありますが、実はもっとも多く取り付けられているのがこの「落とし込みだけの機能がついた」シンプルなタイプだと言われているんですよ。

給湯器交換の際に業者さんが「落とし込みですか?」と確認するのは、追い焚き配管の有無や機種選定に関わる重要な情報だからなんです。
ですから、ご自宅の給湯器が落とし込みタイプかどうかを把握しておくと、業者さんとのやり取りがとてもスムーズになりますよ。

また、「落とし込み」は単に"お湯を落とす動作"を指すだけでなく、給湯専用の単機能機種を表す業界用語としても使われているんです。
地域や業者さんによって用語の使い方に差があることもあるので、見積もりや相談の際には「どんな機能がついているか」を具体的に確認しておくと安心ですよ。

なぜ落とし込み給湯器は追い焚きができないのか

なぜ落とし込み給湯器は追い焚きができないのか

では、なぜ落とし込み給湯器では追い焚きができないのでしょうか?

それには配管の仕組みが関係しているんですね。

配管の本数が違うから

落とし込み給湯器と追い焚き機能付き給湯器では、配管の本数が異なるんです。

落とし込みタイプは浴槽に向かう配管が1本だけなのに対して、追い焚き機能付きの給湯器では浴槽への「行き」と浴槽から給湯器へ戻る「帰り」の2本の配管が必要になります。

追い焚きをするには、浴槽のお湯を給湯器に戻して温め直し、また浴槽に送る、という循環が必要ですよね。

そのためには、お湯を給湯器に送る配管と、温めたお湯を浴槽に戻す配管の2本が必要になるわけなんです。

ですから、もし今お使いの給湯器が落とし込みタイプで配管が1本しかない場合、追い焚き機能付きの給湯器に交換しても、追い焚き機能は使えないということになってしまうんですね。

落とし込みから追い焚き付きに変更するには、行き・帰りの2本配管を追加する工事が必要になるため、費用も手間も増えることを覚えておくといいですよ。

逆に言えば、落とし込みタイプは配管が1本で済む分、工事がシンプルになるケースも多いんです。
住宅の構造や配管スペースによっては、落とし込み方式のまま使い続けるほうが現実的な選択になることも多いんですよ。

マンションなどで採用されている理由

現在、マンションなど追い焚き配管が施工できない環境では、落とし込み専用単機能給湯器が採用されていることが多いんです。

築年数が古いマンションや、建物の構造上配管を追加するのが難しい場合、このタイプが選ばれるんですね。

特に集合住宅では配管工事に制約がある場合が多く、シンプルな落とし込みタイプが実用的な選択肢になっているわけです。

一人暮らしのワンルームやビジネスホテルなど、「一人一人お湯を入れ替える使い方」をする場所でも、給湯単機能の落とし込み方式が合理的とされていますよ。

また、追い焚き配管が設けられないマンションでは、自動湯はり機能などを付加した落とし込みタイプの給湯器が提案されるケースも増えてきているんです。

「追い焚きはできないけれど、より便利に使えるように」という工夫が製品に組み込まれてきている流れですね。

お湯が冷めたらどうするの?

追い焚きができないと、お湯が冷めたらどうすればいいのか心配になりますよね。

落とし込みタイプの場合、お湯が冷めたら次のいずれかの方法を取ることになります。

  • 浴槽の水を抜いて、新しくお湯を張り直す
  • 給湯器の設定温度を高くして、蛇口からお湯を継ぎ足す
  • 少し浴槽のお湯を減らしてから、熱めのお湯を継ぎ足す

どの方法も、結局は新しいお湯を使うことになるので、追い焚きができるタイプに比べるとガス代や水道代がかかってしまうかもしれませんね。

こまめな入れ替えや継ぎ足しの工夫でガス代を節約する方法も話題になっているので、ご自身の生活スタイルに合った運用方法を見つけてみてくださいね。

落とし込み給湯器の具体的な特徴

落とし込み給湯器の具体的な特徴

それでは、落とし込み給湯器にはどのような特徴があるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

シンプルで価格が抑えられる

落とし込み給湯器の一番のメリットは、機能がシンプルなため価格が抑えられることなんです。

追い焚き機能付きの給湯器に比べると、本体価格が安くなる傾向がありますね。

また、構造がシンプルなので故障のリスクも比較的低く、修理費用も抑えられる可能性がありますよ。

初期費用やメンテナンス費用を考えると、一人暮らしの方や、お湯の使用量が少ないご家庭には適しているかもしれませんね。

給湯器の号数について

給湯器には「号数」という単位があって、これがお湯を出す能力を表しているんですね。

家庭用の落とし込み給湯器では、16号・20号・24号が一般的です。

号数が大きいほど、一度に多くのお湯を使えるようになります。

  • 16号:一人暮らしや夫婦二人など、少人数世帯向け
  • 20号:3〜4人家族向けの標準的なサイズ
  • 24号:4人以上の家族や、お湯を同時に複数箇所で使う可能性がある場合

例えば、お風呂にお湯を張りながら台所で洗い物をしたり、シャワーを使ったりする場合は、大きめの号数を選ぶと安心ですね。

ご家族の人数やお湯の使い方を考えて選ぶことが大切ですよ。

標準的なサイズと設置場所

落とし込み給湯器の標準的な寸法は、幅350×高さ520×奥行き170mmで、これは号数に関係なく共通なんですね。

コンパクトなサイズなので、マンションのベランダや玄関脇などにも設置しやすいんです。

ただし、設置場所によっては屋外設置型や屋内設置型など、タイプが分かれることもあるので、業者さんと相談して決めるといいですね。

最新モデルには便利な機能も

実は、最近の落とし込み給湯器には便利な機能が搭載されているものもあるんですよ。

自動湯張り機能があるタイプでは、配管を利用して自動でお湯張りができるようになっています。

この場合、浴槽には追い焚き用に似た金具が付くため、追い焚き機能があると誤解されることもあるんですね。

でも実際には追い焚きはできないので、注意が必要です。

また、オートストップ機能が搭載されている製品もあって、浴槽が満水になると自動でお湯を止めてくれるんです。

リモコンで湯量と温度を設定しておけば、自動で停止してくれるので、従来の「目視で止める不便さ」をかなり軽減できるんですね。

これなら、お湯を張っている間に他の家事をしていて、うっかり溢れさせてしまう心配がありませんね。

さらに、リモコンで浴槽のお湯が冷めたときに高温のお湯を差して適温にする機能がある機種もあって、落とし込みタイプでも高温差し湯的な運用ができる製品も登場しているんですよ。

エコキュートなどの電気温水器でも、給湯専用タイプとして落とし込み方式が提供されているんですよ。

落とし込み給湯器のメリット・デメリットを整理しよう

落とし込み給湯器の特徴がわかってきたところで、メリットとデメリットをまとめて整理しておきましょう。

給湯器選びの際の参考にしてみてくださいね。

落とし込みタイプのメリット

落とし込みタイプの最大のメリットは、設備構成がシンプルで初期導入費用が比較的安い点です。

機構がシンプルなぶん故障リスクが少なく、メンテナンスしやすい傾向もありますよ。

また、追い焚き配管が設けられないマンションや集合住宅でも問題なく導入できる点も大きな強みですね。

  • 本体価格が追い焚き付きに比べて安い傾向がある
  • 構造がシンプルなので故障リスクが比較的低い
  • 配管1本でよいため、配管工事に制約がある物件でも導入しやすい
  • 一人暮らしや少人数世帯など、毎回お湯を入れ替える生活スタイルに合っている

落とし込みタイプのデメリット

一方で、お風呂が冷めるとそのままでは温め直せないため、長時間入浴や家族が時間差で入浴するスタイルには不便さを感じやすいのがデメリットです。

毎回お湯を張り直したり継ぎ足したりする必要があるため、ガス代や水道代がかかりやすい点も気になるところですね。

  • 浴槽のお湯が冷めても追い焚きで温め直せない
  • お湯の張り直しや継ぎ足しが必要なため、光熱費がかかりやすい
  • 家族が時間差でお風呂に入るライフスタイルには不向きな場合がある
  • 快適性(自動保温など)で追い焚き付き給湯器に劣る

追い焚きや高温差し湯との違い

追い焚きや高温差し湯との違い

落とし込み給湯器を理解する上で、似たような機能との違いを知っておくと、より理解が深まりますよね。

追い焚き機能との違い

追い焚き機能というのは、浴槽のお湯を給湯器に戻して温め直し、また浴槽に送るという循環システムなんです。

これには先ほどお話しした通り、往復の2本の配管が必要になりますね。

落とし込み:蛇口から新しいお湯を足す方式(配管1本)

追い焚き:浴槽のお湯を循環させて温め直す方式(配管2本)

追い焚き機能があれば、家族が時間差でお風呂に入る場合でも、毎回お湯を張り直す必要がないので経済的ですよね。

でも落とし込みタイプでは、時間が経ってお湯が冷めた場合は、新しいお湯を継ぎ足すしかないんです。

ですから、「湯を入れ替える前提の生活スタイル」には落とし込みが向いていますが、「長時間同じ湯に入る・家族で続けて入る」生活スタイルにはやや不便かもしれませんね。

高温差し湯との違い

「高温差し湯」という機能もあるんですが、これは落とし込みとはまた違うものなんですね。

高温差し湯は、80〜90℃の高温水を継ぎ足す機能があって、浴槽のお湯の量も増えるという特徴があります。

冷めたお湯に高温水を混ぜることで、比較的少ない新しいお湯で温度を上げられるという仕組みですね。

一方、普通の落とし込みタイプにはこの機能がないので、通常の温度設定(40℃前後)のお湯を継ぎ足すことになります。

高温差し湯機能がある給湯器なら、多少は水道代を節約できるかもしれませんね。

ただし、高温差し湯も浴槽内のアダプターから高温水を足す方式なので、追い焚きのように浴槽の湯を循環させて温め直すわけではないんですよ。

業界での用語整理としては、「高温差し湯機能付き給湯器」と「落とし込み専用単機能給湯器」は別物として扱われているんですね。

給湯器を選ぶ際や業者さんと話すときに、この区別を知っておくとスムーズですよ。

強制循環式との違い

強制循環式というのは、ポンプを使って浴槽のお湯を循環させる追い焚き機能のことなんです。

これは完全に追い焚き機能を持った給湯器で、落とし込みタイプとは全く異なるものですね。

強制循環式なら、お湯の温度管理も自動でできて、保温機能も充実しているんです。

ただし、その分価格も高くなりますし、配管工事も必要になりますよ。

落とし込みから追い焚き機能付きへのリフォーム

最近では、落とし込みタイプから追い焚き機能付き給湯器へリフォームする事例も増えてきているんですよ。

浴槽の温度を維持しやすくなることや入浴の利便性を重視して、より機能性の高い機種へ切り替える需要が高まっているんですね。

既存の落とし込み水栓が故障したり、より快適性を求めて、外壁から浴槽に新たな穴を開けて追い焚き機能付きエコジョーズへ交換するという方法があります。

ただし、床下の高さや配管スペースなど、建物の条件によってはリフォームが難しい場合もあるんですね。

床下高さが十分にある場合や、さや管ヘッダー方式のような新しい配管方式を採用できる環境であれば、落とし込みから追い焚き付きへの更新もスムーズに進むことが多いんです。

逆に、配管スペースがまったくない場合は、大阪ガスなどが提供している「落とし込み給湯器+別体のふろがま・ふろヒーターを設置」という方法も選択肢になりますよ。

リフォームをお考えの方は、まず業者さんに現場を見てもらって、配管工事が可能かどうかを確認することが大切ですね。

特に省エネ性能の高いエコジョーズなどへの更新は光熱費の節約にもつながるため、交換のタイミングで一緒に検討してみるのもおすすめですよ。

落とし込み給湯器に関するよくある疑問

落とし込み給湯器について、よく聞かれる疑問をまとめてご紹介しますね。

給湯器選びや交換の際に役立てていただければと思います。

落とし込みタイプかどうか、自分で確認できる?

はい、簡単に確認できますよ。

浴室に入って、どこからお湯が出てくるかを確認してみてください。

浴槽の上にある蛇口(カランやシャワー)からお湯を出して浴槽にためている場合は、落とし込みタイプである可能性が高いんです。

一方、浴槽の側面や底付近にある循環口(アダプター)から自動でお湯が出てくる場合は、追い焚き機能付きタイプである可能性が高いですね。

ただし、自動湯張り機能付きの落とし込みタイプは、浴槽に循環口に似た金具が付いているため、見た目だけでは追い焚き付きと区別がつきにくいこともあるんです。
迷ったときは、給湯器本体に「追い焚き」や「ふろ自動」などの表記があるかどうかを確認してみるといいですよ。

わからない場合は、給湯器本体のラベルや型番をメモして業者さんに問い合わせると、すぐに確認してもらえますよ。

落とし込みタイプの給湯器はいつ交換すればいい?

給湯器の一般的な寿命は10〜15年と言われています。

落とし込みタイプも同様で、使用年数が10年を超えてきたら交換の検討を始めるのがおすすめですよ。

特に、お湯の出が悪くなった、異音がする、パイロットランプが点かないなどの症状が出てきたら、早めに業者さんに相談してみてくださいね。

故障してから慌てて交換するよりも、余裕を持って計画的に交換する方が、費用面でも時間面でも安心できますよ。

落とし込みタイプでも足し湯で上手に使えるの?

追い焚きができない落とし込みタイプでも、足し湯(継ぎ足し)を上手に活用することで、毎日のお風呂を快適に過ごすことができますよ。

コツは、お湯が完全に冷め切る前に少量の熱めのお湯を足すことなんです。

完全に冷めてから全部入れ替えるよりも、早めに少量足す方がガス代や水道代の節約にもつながりますよ。

また、入浴後すぐにお湯を抜いてしまわずに、断熱シートや保温シートを使うことで冷めにくくする工夫をしている方も多いんですよ。

「追い焚きがなくても工夫次第で快適に使える」というのが、落とし込みタイプを長く使い続けている方たちの共通の声でもあるんですね。

まとめ:落とし込み給湯器は蛇口からお湯を張るシンプルなタイプ

給湯器の「落とし込み」について、ここまでご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?

落とし込みとは、浴室の蛇口からお湯を流し込んで浴槽にお湯張りをする方式のことで、給湯専用給湯器が採用している仕組みなんですね。

追い焚き機能・循環機能・高温差し湯機能はなく、お湯が冷めたら新しいお湯を継ぎ足す必要がありますが、その分シンプルで価格が抑えられるというメリットがあります。

配管が1本だけなので、後から追い焚き機能付きの給湯器に交換しても追い焚きは使えないという点も大切なポイントでしたね。

マンションなど配管工事に制約がある環境では、この落とし込みタイプが実用的な選択肢になっているんです。

最近では自動湯張り機能やオートストップ機能など、便利な機能を持った製品も登場していて、落とし込みタイプでも使い勝手が向上してきているんですよ。

また、「落とし込み」という言葉は業界用語としても使われており、給湯専用の単機能機種そのものを指す言葉でもあることを覚えておくと、業者さんとの会話がよりスムーズになりますよ。

ご自宅の給湯器がどのタイプなのか、そして自分のライフスタイルに合っているのかを知ることは、とても大切なことですよね。

あなたのお家の給湯器、確認してみませんか?

もしかしたら、この記事を読んで「うちの給湯器はどうなんだろう?」と気になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

浴室に行って、どこからお湯が出ているか確認してみてください。

蛇口から浴槽にお湯を入れているなら、きっとあなたのお家も落とし込みタイプかもしれませんよ。

給湯器の交換や修理を考えている方は、まず今の給湯器のタイプを把握することが大切です。

業者さんに相談する際も、「落とし込みタイプです」と伝えられると、話がスムーズに進むと思いますよ。

一人暮らしの方や、お湯の使用量が少ないご家庭なら、落とし込みタイプで十分かもしれませんね。

逆に、家族が多くて時間差でお風呂に入ることが多い場合は、配管の追加工事ができるかどうかを業者さんに相談してみるのもいいでしょう。

給湯器は毎日の生活に欠かせないものですから、自分に合ったタイプを選んで、快適なバスタイムを過ごしてくださいね。