
設備図や給排水図面を見ていて、「この記号、給湯器のことなのかな?」と思ったこと、ありませんか?
建築や設備に関わるお仕事をされている方はもちろん、リフォームや新築を検討中の方でも、図面に書かれた記号の意味が気になる場面はきっとあるはずですよね。
実は、給湯器の図面記号は「機器本体の記号」だけを覚えれば終わりというわけではないんです。
給湯管・給湯往管・給湯返り管といった配管の記号とセットで理解することが、図面をスムーズに読むための大切なポイントなんですね。
この記事では、給湯器の図面記号の基本から、配管記号の読み方、凡例の確認方法まで、わかりやすく一緒に整理していきますね。
この記事を読み終えたころには、給湯関連の図面記号に対する不安がグッと小さくなっているはずですよ。
給湯器の図面記号は「本体」+「配管記号」をセットで読むのが基本

結論からお伝えすると、給湯器の図面記号を正しく読むためには、機器本体の記号と配管記号の両方を組み合わせて理解することがとても重要です。
給湯器本体は「WH」や「湯沸器」などの略号・文字で表されることが多く、給湯管はその周囲に引かれた線の種類や英字略号で区別されます。
同じ図面の中でも、設計事務所や自治体によって表記の仕方が異なる場合があるため、必ず図面の「凡例」を確認することが大切です。
この3つの軸——「本体記号」「配管記号」「凡例の確認」——を押さえると、給湯関連の図面が格段に読みやすくなりますよ。
給湯器の図面記号がわかりにくい理由

そもそも、なぜ給湯器の図面記号はわかりにくいと感じやすいのでしょうか?
その背景を知っておくと、記号の読み方もスっと頭に入ってきやすくなるかもしれませんね。
給湯器の種類によって表記が変わるから
給湯器といっても、実はいくつかの種類があります。
図面上の表記も、給湯器の種類によって変わってくるんですね。
- ガス給湯器(瞬間式):「(瞬)湯沸器」「WH」など
- 貯湯式給湯器:「(貯)湯沸器」など
- 電気温水器・エコキュート:「エコキュート」「電気温水器」などと機種名が書かれるケースも
- ヒートポンプ式給湯器:別途略号が使われる場合あり
同じ「給湯器」でも、表記が複数存在するため、初めて図面を見る方には混乱しやすいんですね。
特に一般住宅向けの図面では「給湯器24号」や「エコキュート(370L)」のように、号数や容量が一緒に書かれていることも多く、記号というよりも注記に近い形で情報が添えられることもあります。
配管記号が別に存在するから
給湯器本体の記号だけではなく、そこから各水栓へ伸びる「給湯管」の記号も読む必要があります。
給湯管は線の種類(線種)や英字略号で表され、代表的なものには以下のようなものがあります。
- HW / DHW(Hot Water / Domestic Hot Water):給湯管(送り)を示す略号
- HWR(Hot Water Return):給湯返り管(戻り管)を示す略号
線種については、一点鎖線や縦線の本数などで区別されるケースが多いとされています。
ただし、これも設計事務所や案件によって異なるため、やはり凡例の確認が欠かせないんですね。
運用ルールが統一されていないから
建築図面の記号は、ある程度の共通ルールはあるものの、完全に統一された規格が全ての現場で使われているわけではありません。
自治体・官公庁の設備図では比較的ルールが整理されていますが、民間の設計事務所や工務店によっては独自の表記を使っている場合もあります。
「以前の現場では見慣れた記号なのに、今回の図面では違う書き方がされている」というのは、実務でもよくある話かもしれませんね。
だからこそ、図面の凡例ページを最初に確認する習慣がとても大切なんです。
給湯器の図面記号・配管記号の具体例を見てみましょう

実際にどんな記号が使われているのか、具体的なケースを一緒に見ていきましょう。
「なんとなくわかった気がする」から「これ知ってる」に変わると、図面を読む自信がつきますよね。
具体例①|ガス給湯器(住宅の設備図)
一般的な住宅の給排水・衛生設備図では、ガス給湯器は次のように表記されることが多いです。
- 機器本体:「WH」または「湯沸器」「(瞬)湯沸器」
- 号数を併記:「給湯器 24号」のように性能情報が付く
- 給湯管の線:HWやDHWの略号、または一点鎖線などで引かれる
住宅図面では、機器名と号数が日本語で書かれることが多く、英字略号よりも直感的に読みやすいケースが多いかもしれませんね。
一方で、給湯管の線種については凡例を見ないと判断が難しいこともあるので、図面全体を俯瞰する習慣をつけておくと安心ですよ。
具体例②|エコキュート(住宅・マンションの設備図)
近年普及が進んでいるエコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクが別々の機器として設置されることが多く、図面上でも2つの機器が別々に記載されることがあります。
- 貯湯タンク:「エコキュート(○○L)」や「電気温水器」と記載
- ヒートポンプユニット:別の記号や注記で示される場合あり
- 給湯管:HW、給湯往管などの略号で表示
エコキュートの場合、機種名や容量(例:370L・460L)が図面に書かれることが多く、記号単独よりも注記と合わせて読むことが実務では一般的とされています。
設備仕様書や機器リストと図面を照らし合わせると、より正確に読み取れますよ。
具体例③|ホテル・施設の設備図(給湯往管・返り管の読み方)
ホテルや銭湯、大型施設の設備図では、給湯の「送り」と「返り」を区別して読むことがとても重要です。
これは、給湯器からお湯を各箇所に送るだけでなく、使われなかったお湯を循環させて温度を保つ「循環式給湯システム」が使われているためです。
- 給湯往管(送り):給湯器から各水栓・機器に向かう配管。HWやDHWで表記
- 給湯返り管(返り):各所から給湯器へ戻る循環配管。HWRで表記されることが多い
送りと返りを混同してしまうと、配管の流れを正反対に理解してしまうことがあるため、矢印の方向や略号の「R」(Return)に注目すると読み間違いが減りますよ。
施設規模が大きいほど、この往管・返管の区別が設備設計の根幹になりますから、しっかり押さえておきたいポイントですね。
具体例④|公共施設・官公庁系の図面(凡例の使い方)
自治体や官公庁が発注する公共施設の設備図では、図面の凡例が比較的丁寧に整理されていることが多いです。
凡例には、次のような情報が載っていることがあります。
- 配管の種類と線種の対応(給湯、給水、排水など)
- 英字略号の一覧(HW、HWR、CW、Dなど)
- 機器記号の一覧(WH、衛生器具記号など)
「この線は何の配管なんだろう?」と思ったときは、まず凡例を開く。
このシンプルな習慣が、図面読解のスピードをぐっと上げてくれるんですね。
もし凡例が図面に見当たらない場合は、設計事務所や担当者に確認を取るのが一番確実な方法ですよ。
図面記号を読むときに覚えておきたいポイントまとめ

ここまで一緒に見てきた内容を、改めて整理しておきますね。
給湯器の図面記号を読む際に押さえておきたいポイントは、次の5つです。
- 給湯器本体の記号は1種類ではない:WH、湯沸器、(瞬)湯沸器、(貯)湯沸器など、種類によって表記が異なります
- 給湯管はHW・DHW、返り管はHWRが多い:英字略号で配管の種類を区別するのが実務での主流です
- 送りと返りを区別する:循環式の設備では往管と返管をしっかり見分けることが大切です
- 号数・容量などの注記も一緒に読む:給湯器24号やエコキュート370Lのように、スペックが書かれていることがあります
- 必ず凡例を確認する:記号の運用ルールは現場や設計事務所によって異なるため、凡例が最後の答え合わせになります
この5つを意識するだけで、給湯関連の図面をぐっと読みやすく感じられるはずですよ。
最初は難しく感じても、読み慣れていくうちに自然と頭に入ってくるものですから、焦らず一歩一歩確認していきましょうね。
図面記号、一緒に少しずつ読めるようになりましょう
給湯器の図面記号は、最初に見ると「何が書いてあるんだろう?」と感じることも多いですよね。
でも、基本の考え方を知っておくだけで、見え方がガラッと変わってくるんです。
「WH」「湯沸器」という本体の記号、「HW」「HWR」という配管の略号、そして図面の凡例。
この3つを組み合わせて読む習慣をつけると、給湯関連の図面に対する理解がぐっと深まりますよ。
リフォームや新築の図面を確認する際も、設備工事の現場で図面を読む機会がある際も、ぜひ今日お伝えした内容を思い出してみてくださいね。
「凡例を確認してから読む」という小さな一歩が、きっと大きな安心につながるはずです。
もし図面の記号について「これはどういう意味?」と疑問に思うことがあれば、設計担当者や施工会社の方に遠慮なく聞いてみてください。
わからないことを確認するのは、とても大切なことですから、どうか気軽に一歩踏み出してみてくださいね。