給湯器の点検費用、賃貸では誰が負担する?

給湯器の点検費用、賃貸では誰が負担する?

賃貸のアパートやマンションに住んでいて、給湯器の調子がおかしくなったとき、点検費用って誰が払うのか気になりますよね。

お湯が出なくなったり、変な音がしたり、エラーコードが表示されたり…。

そんなとき「点検してもらいたいけど、費用は自分で払わなきゃいけないのかな」「もし修理や交換が必要になったら、何十万円も払うことになるの?」と不安になる気持ち、本当によくわかります。

この記事では、賃貸物件における給湯器の点検費用や修理・交換費用を誰が負担するのか、基本的なルールから例外的なケース、そしてトラブルを避けるための具体的な対処法まで、わかりやすく解説していきますね。

基本的には大家さん(貸主)が負担します

基本的には大家さん(貸主)が負担します

結論からお伝えすると、賃貸物件の給湯器に関する点検・修理・交換費用は、原則として大家さん(貸主)の負担になります。

これは給湯器が賃貸物件の「設備」であり、その所有者は大家さんだからなんですね。

民法606条では「貸主の修繕義務」が定められており、経年劣化や通常使用による故障については、貸主が費用を負担して修理する義務があるとされています。

ですから、普通に使っていて給湯器が故障したり、調子が悪くなったりした場合、私たち入居者が費用を心配する必要はないんですね。

点検や診断も「修繕義務」の一部と考えられているので、管理会社や大家さん経由で手配した場合は貸主側の負担になるのが一般的です。

なぜ大家さんが負担することになっているの?

なぜ大家さんが負担することになっているの?

給湯器は賃貸物件の「備え付け設備」だから

賃貸物件に最初から設置されている給湯器は、お部屋の一部として貸主が用意している設備なんですね。

入居者である私たちは、その設備を「使わせてもらっている」という関係になります。

所有権は大家さんにあるので、その設備が古くなったり壊れたりしたときの維持管理も、基本的には大家さんの責任になるわけです。

分譲マンションだと給湯器は自分の持ち物ですから自己負担になりますが、賃貸の場合はこの点が大きく違うんですね。

民法で定められた「貸主の修繕義務」

民法606条には「貸主の修繕義務」が明記されているとされています。

これは、貸している物件を「使える状態」に保つ責任が貸主にあるという意味なんですね。

給湯器は生活に必要不可欠な設備ですから、これが故障したら大家さんが責任を持って直さなければならない、というのが法律の考え方です。

特に経年劣化による故障は、普通に使っていても避けられないものですよね。

給湯器の寿命は一般的に10年程度とされていますから、時間が経てば自然に不具合が出てくるものなんです。

点検・診断も修繕義務に含まれる

「修理や交換が大家さん負担なのはわかるけど、点検だけの費用はどうなの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

実は、点検や診断も修繕義務の一部として考えられているんです。

給湯器に異常があるかどうかを調べる点検や診断は、適切な修理をするための第一歩ですよね。

ですから、管理会社や大家さんを通して正式に依頼した点検であれば、その費用も通常は貸主側が負担することになります。

例外的に入居者が負担するケースもあります

例外的に入居者が負担するケースもあります

ただし、すべての場合に大家さんが費用を負担してくれるわけではないんですね。

いくつかの例外的なケースでは、私たち入居者が費用を負担しなければならないこともあります。

故意や過失による故障の場合

入居者の故意や過失によって給湯器を壊してしまった場合は、当然ながら入居者の負担になります。

たとえば、お風呂に水を張らずに追い焚きボタンを押して「空焚き」状態にしてしまったというケースがあります。

これは給湯器や浴槽を傷める原因になりますから、そのせいで故障した場合は修理費用を請求される可能性があるんですね。

また、取扱説明書に書いてある使い方と違う使い方をして壊してしまったり、乱暴な使い方で破損させたりした場合も同様です。

給湯器は精密機器ですから、正しく優しく使うことが大切ですよね。

契約書に特約がある場合

賃貸契約書に「給湯器の修理・交換は賃借人(入居者)の負担とする」といった特約が書かれている場合があります。

このような特約がある場合は、その範囲内で大家さんの修繕義務が免除されることがあるとされています。

ただし、あまりにも入居者に不利な特約は無効になることもあるようですから、気になる場合は専門家に相談してみるのもいいかもしれませんね。

契約書をよく読んで、給湯器に関する記載がないか確認しておくと安心です。

善管注意義務違反の場合

「善管注意義務」という言葉、聞いたことありますか?

これは「借りているものを、普通の注意を払って大切に使う義務」のことなんですね。

たとえば、給湯器から変な音がしたり、お湯の温度がおかしくなったりしたのに、それを長期間放置して症状を悪化させてしまった場合、善管注意義務違反として入居者に責任が及ぶ可能性があります。

異常を感じたら早めに連絡することが、私たち入居者の義務でもあるんですね。

勝手に業者を呼んだ場合

これは意外と知られていないのですが、給湯器の調子が悪いからといって、自分の判断で勝手に修理業者を呼んでしまうと、その費用は自己負担になってしまう可能性があるんです。

管理会社や大家さんに相談せず、事前の承諾もなく点検を依頼した場合、「それは入居者さんが勝手に頼んだことですよね」と言われてしまうかもしれません。

必ず先に管理会社や大家さんに連絡して、指示を仰ぐことが大切なんですね。

実際の費用相場はどれくらい?

もし万が一、入居者負担になった場合、どれくらいの費用がかかるのか気になりますよね。

点検・診断費用

点検や診断だけの費用は、業者や地域によって異なりますが、一般的には数千円から1万円程度とされています。

出張費や基本料金が含まれることが多いですね。

修理費用

部品交換などの修理が必要な場合、故障箇所によって費用は大きく変わります。

簡単な部品交換なら数万円程度、複雑な修理だと10万円近くかかることもあるようです。

交換費用

給湯器本体を丸ごと交換する場合が、一番費用がかかりますね。

アパートやマンションの給湯器交換費用は、本体価格と取り付け工事費を合わせて約10万円から25万円程度が相場とされています。

設置場所(屋外、ベランダ、パイプスペース内など)や給湯能力(号数)、追い焚き機能の有無などによって価格は変動します。

かなり高額ですよね。

だからこそ、基本的には大家さん負担というルールが定着しているんだと思います。

トラブルを避けるための具体的な対処法

では、実際に給湯器に不具合が出たとき、どう対応すればいいのでしょうか。

まずは管理会社・大家さんに連絡

給湯器の異常に気づいたら、まず最初にすべきことは管理会社や大家さんへの連絡です。

勝手に業者を呼んだりせず、必ず先に相談しましょう。

電話、メール、専用アプリなど、契約時に指定された連絡手段を使ってくださいね。

症状を具体的に伝える

連絡するときは、以下のような情報を具体的に伝えると、スムーズに対応してもらえます。

  • いつから症状が出ているか(日時)
  • どんな症状か(お湯が出ない、温度が安定しない、異音がする、エラーコードが表示されるなど)
  • エラーコードが出ている場合は、その番号
  • 変な臭いや煙が出ていないか

できるだけ詳しく状況を伝えることで、業者の手配もスムーズになりますよね。

費用負担について事前に確認

管理会社や大家さんに連絡したとき、念のため「費用負担はどうなりますか?」と確認しておくと安心です。

通常の故障であれば「もちろん大家負担です」と言ってもらえるはずですが、万が一の誤解を防ぐためにも、口頭だけでなくメールやメッセージで記録に残しておくとより安心ですね。

写真や動画を撮っておく

可能であれば、エラーコードの表示や異常な状態を写真や動画で記録しておくといいかもしれません。

「こういう状態だった」という証拠になりますし、業者や管理会社に状況を伝えやすくなります。

特に入居者の過失ではないことを証明するためにも、記録は大切ですよね。

日頃から正しく使う

そもそもトラブルを起こさないためには、日頃から取扱説明書に従って正しく使うことが一番ですね。

追い焚きする前にはちゃんと水が張ってあるか確認する、定期的にフィルターを掃除する、凍結しそうな寒い日は水を少し出しておくなど、基本的なメンテナンスは入居者の責任でもあります。

大切に使っていれば、余計なトラブルも起きにくくなりますよね。

よくある誤解について

「法定点検だから入居者負担」は誤り

「給湯器の10年法定点検の費用は入居者が払うべき」という話を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

でも実は、ガス給湯器は現在、法定点検の対象から除外されているとされています。

ですから、「法定点検だから」という理由で入居者に費用請求されることは基本的にないはずなんですね。

もしそういった請求があったら、契約書や法律を確認してみることをおすすめします。

「古いから交換は入居者負担」も基本的には誤り

「給湯器が古くなったから交換するけど、入居者さんに費用を負担してもらいたい」と言われたら、ちょっと待ってください。

経年劣化による交換は、原則として貸主の負担です。

入居者の過失がない限り、古くなったからといって入居者に費用を請求するのは筋が通らないですよね。

まとめ:基本は貸主負担、でも正しい手順を守ることが大切

賃貸物件の給湯器点検費用について、大切なポイントをもう一度まとめますね。

  • 給湯器の点検・修理・交換費用は、原則として大家さん(貸主)の負担
  • これは民法で定められた「貸主の修繕義務」に基づくもの
  • 例外として、入居者の故意・過失、契約書の特約、善管注意義務違反の場合は入居者負担になることも
  • 給湯器交換の相場は約10万円から25万円程度とされている
  • 異常を感じたら、まず管理会社・大家さんに連絡することが最重要
  • 勝手に業者を呼ぶと、自己負担になる可能性がある
  • 費用負担について事前に確認し、記録に残しておくと安心

給湯器は毎日の生活に欠かせない設備ですから、不具合が出ると本当に困りますよね。

でも正しい知識を持って、適切な手順で対応すれば、費用負担で困ることはほとんどないはずです。

安心して快適な賃貸生活を

給湯器の点検費用について不安を感じていた方も、これで少し安心できたのではないでしょうか。

基本的には大家さんが負担してくれるものですから、必要以上に心配することはありませんよ。

もし給湯器に異常を感じたら、遠慮せずに管理会社や大家さんに相談してくださいね。

それが私たち入居者の権利であり、同時に義務でもあるんです。

早めに連絡することで、小さな不具合が大きな故障になる前に対処できますし、結果的に大家さんの負担も軽くなります。

お互いにとって良い関係を保ちながら、快適な賃貸生活を送っていきましょう。

この記事が、あなたの不安を少しでも解消するお役に立てたら嬉しいです。